2020年、派遣社員だったわたしはコロナで派遣切りにあい、度々ハローワークに通っていました。
その時に対応してくれたお姉さん。
マスク越しではあるけど、明らかに美人!綺麗!可愛い!
綺麗と可愛いを兼ね備えてるって理想すぎる!と興奮したのを今でも覚えています。
通うたびに、「あのお姉さんいないかな〜」と探したりしていました。
あれから2年半が経ち、わたしは再びハローワークへ通うこととなります。
そこで久しぶりにあのお姉さんと再会!
向こうは覚えてるわけもないので、一人で静かに興奮していました。
相変わらず目を惹く方です。
見た目はもちろんですが、話し方がまたいいのです。落ち着いてるというか、ゆったり話す。
そして、なんかね、感情が無い感じなの!笑
「本日は○○の申請でお間違い無いですか?」
「○○の書類はお持ちですか?」
など、色々聞かれるのですが、その時の質問のトーンも淡々としていて、でも嫌な感じがしないのです。
「○○の書類まだ届いてなくて…」と返答すると、多分ほとんどの方は「あ、そうなんですねー。じゃあ後日郵送…」みたいになるじゃないですか?
そのお姉さんは違います。
お姉さん「○○の書類はお持ちですか?」
わたし「あ、すみません、○○の書類まだ届いてなくて…」
お姉さん「であれば後日ご郵送いただければ大丈夫です」
お姉さん「○○証明書はお持ちですか?」
わたし「あ、それもまだなくて…すみません」
お姉さん「では、こちらで確認いたします。少々お待ちください」
お前どんだけ書類準備してないんだよ!というのは置いておいて、
こんな感じで、「あ、まだ届いてないんですね」「そうなんですね」「大丈夫ですよ」「どうしましょう?こちらで問い合わせて確認とれますけど?」
みたいな前置き無しなんです。
淡々と、でも穏やかで優しい。
わたしには無い要素です。
わたしは「間」を恐れるあまり、「そうなんですね」「なるほど〜」ばっかり言ってるような気がします。
和ませたい一心ですぐヘラヘラするし。落ち着きというものがない。皆無。残念。
この数ヶ月、何度もハロワに行ってましたが毎回お姉さんが担当でした。
他にも職員さんいるのに毎回。
なんか照れ臭くなってました。勝手に好きになって、勝手に意識して照れてるのです。本当平和野郎ですね、わたしって。
そして私事ですが、明日から新しい職場で働きます。
ということで就職申告のため、今日最後のハロワへ行ってきました。
番号札を持ち座ること10分。
わたしの番号を呼ぶ声。この声の小ささ、柔らかさはあのお姉さん!!
やった〜最後までお姉さん!!わ〜い!
手続きが進む中、ドキドキするわたし。
そうです、わたしは今日一大決心をしたのです。
お姉さんに「いつもありがとうございます」って言う!と。
普通のありがとうじゃないですよ。これは心を込めまくったお礼です。ちゃんと目を見て言うやつです。
コンビニでお会計終わった後の習慣的な「ありがとうございま〜す」じゃないんです。
手続き終わるに近づき緊張が増す。
言えるか?言えるのか?
雑談のざの字もしたことない相手だぞ?
一方的に同じ担当者に当たってるだけだぞ?
お姉さん「では、これで手続きは以上となります。」
わたし「はい、ありがとうございました」
よし、まず普通のありがとうは言った。もう一個ちゃんとしたやつ言うんだ。言うぞ。言うんだ、わたし…
書類をバッグにしまおうとするが、うまく入らない。
恥ずかしい。お姉さんずっと立って待ってる。早くしなきゃ。なんでこんな日にヨレヨレの布のバッグできたんだよ!バカ!わたしのバカ!
ようやく書類をしまい、わたしも椅子から立ちあがる。
お姉さん「お疲れ様でした」
お姉さんが最後の挨拶をした後、わたしは勇気を出して言った。
わたし「い、いつも、ありがとうございますっ」
ドキドキしすぎて語尾が尻すぼみ。
お姉さんの大きな瞳を見られていたせいです。
お姉さん「あ、いえいえ、ありがとうございました(ニコッ)」
お姉さん反応してくれた!ちょっと笑った?よね?
ひゃー!恥ずかしくて逃げるように帰りました。
帰り道、マスクの下でなんとも言えない表情で回想しました。
今日が最後なんだから「ありがとうございます」じゃなくて「ありがとうございました」が正解だったじゃん…アホかよ…と反省もしました。
でも、なんだか不思議な達成感と高揚感がありました。
「ありがとう」と言う言葉は日常的に使っているけど、本当に心を込めて言いたい時、言いたい相手にはこんなにもドキドキして、言った後はジーンとするんだなと思いました。
久しぶりになんか心が生き返ったような、そんな気分でした。