ひとりごとのように

独身女が趣味で好きなことを書いてます。

怒りと、母と。

近くを親子が歩いていた。

 

 

母「そんなに嫌ならやめちゃえばいいでしょ」

娘「いやだ!」

母「だったら、考え方変えて、そんな風な態度取るのはやめないと」

娘「…(イライラ)」

母「続けたいんだったら、きちんと反省して次からはこうしようって決めないと、いつまでたっても、」

 

バンッ

 

娘は「ゔー!!」と顔を歪ませ、母を叩いた。

 

母「思い通りに行かないからって……

 

 

 

お母さんに当たんな!!!

 

 

 

母、キレた。

 

特に「当たんな!!」のところ、めちゃくちゃ声でかかった。びびった。

 

 

娘、案の定泣きそう。

そして速攻「ごめんなさい」と言った。

 

しかし、一度キレた母の怒りは収まることなく、

「お母さんに、当たんな!!」

また同じこと叫んだ。

 

娘「ごぉめぇんなぁさいぃぃぃ」

 

再度、謝る娘。あれは泣いてたな。

 

いったい何の話をしてたのかわからないし、

わたしはそのあと角を曲がってしまったので、その先親子がどうなったのか知らない。

 

 

でも頭の中でその親子のことが離れなかった。

 

 

どっちの気持ちもわかるなぁ。

どうしたら平和に終わったんだろう?

いや、あれはあんな風に怒りが外に出た方がよかったのかな?

とはいえ、大きな声で怒られるの嫌だよなぁ。

 

 

と、家に着くまでずっと考えてた。

 

 

「怒り」は悲しみからくることが多いという。

自分のことをわかって欲しいのに、わかってくれない時、「悲しみ」を隠すために出てくる。

 

 

もっと優しくしてよ!

もっとわかってよ!

もっと感謝してよ!

もっと大事にしてよ!

もっと褒めてよ!

もっと認めてよ!

 

 

「こんなに頑張ってるのにどうしてわかってくれないの!!」

「どうしてわたしのこと適当に扱うの?!」

「なんでもっと優しい言葉をかけてくれないわけ?!」

 

って、

わたしも過去に何度も思った。

それは母や、職場の上司に対してだったかな。

 

 

ムカつく!ムカつく!

ウザイ!嫌い!もうどうでもいい!!

 

って相手に心を閉ざすことで、当時は自分を落ち着かせてたけど、本当に心を閉ざしてたのは自分自身に対してだった。

 

 

 

「こんなに頑張ってるのにどうしてわかってくれないの!!」じゃなくて、

「こんなに頑張ったから認めて欲しい、褒めて欲しい」

 

「どうしてわたしのこと適当に扱うの?!」じゃなくて、「もっとわたしのこと大事にしてほしい」

 

「なんでもっと優しい言葉をかけてくれないわけ?!」じゃなくて、「もっと優しくしてほしい」

 

 

こうしてほしいよって、気持ちがあるはずだ。

心の奥ではいつだって、何かを求めてる。

でもそれを怒りで隠しちゃう。

そして隠すから相手にも伝わらない。

 

人間は怒りに対して怒りで反応してしまう。特に身近な人には強くなってしまうそう。

 

 

 

女手一つで三人を育て上げたわたしの母は、とてもかっこいいけど、やっぱり怖かった。

母の怒った姿は、子供の頃に嫌というほど見たのでできればもうそんな母は見たくない。

 

 

これから先、母の笑顔とか可愛い姿を見たいと思ってる。

 

親は子供が元気で幸せならそれでいいというけど、子供も同じ気持ちだ。

家の中で親がニコニコしてたり、優しく話を聞いてくれたらそれだけで嬉しい。

 

 

今度久しぶりに母と2人で食事に行く予定がある。

過去に頑張りすぎて怒ってばっかりだった母を、わたしがたくさん癒すんだ。

 

どれだけ母を楽しませられるか腕の見せ所だ。